「医療クラスタ」の発言の疑問点 その7(峰宗太郎氏の発言についての疑問 その2)

以前「医療クラスタ」の発言の疑問点 その3(峰宗太郎氏の発言についての疑問)というのを書きましたが、その峰氏がワクチン接種について語る記事が出ており、それがまたひどかったので紹介。

最大の問題は「偽情報」 ワクチンをめぐる在米研究者の警告 | 毎日新聞
 新型コロナウイルスに対するワクチンの接種が日本でも始まった。専門家が恐れているのは、誤った情報に基づく誤解や副反応への恐れから接種を避ける人が増えることだ。米国立研究機関のウイルス研究者で「新型コロナとワクチン 知らないと不都合な真実」を出版した峰宗太郎氏(39)は「一般人から科学者までが不確実・

 峰氏は感染拡大防止を「人間の自律性と道徳性」だけに頼って達成するのは無理と考えている。

ここは同意しますが。

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「科学の力、つまり、ワクチンの普及で立ち向かうしかない」

「これだけ自粛を呼びかけても感染拡大するのは、人同士が接触しているからです。感染防止策と同時に科学の力、つまり、ワクチンの普及で立ち向かうしかないのです」

なぜ「科学の力」は「つまり、ワクチンの普及」となるのでしょうか?
ワクチンが普及する前から封じ込めている国・地域はあると思うのですが。

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アナフィラキシーが起きる頻度をハチに2回刺された場合と比較

 重いアレルギー反応であるアナフィラキシーの危険性はどうか。

 「アナフィラキシーが起きる頻度はファイザーワクチンで100万人につき5・0人、モデルナワクチンで2・8人です。一方、ハチに2回刺されれば100万人中30万人がアナフィラキシーを起こします。だから『たったの』5人、『わずか』2・8人と報道すべきではないでしょうか」

 ちなみにインフルエンザワクチンの場合は1・15人だという。めったに起きないことを過度に心配すべきではない、ということだろうか。

なぜアナフィラキシーが起きる頻度を「ハチに2回刺された場合」と比較するのでしょうか?
例えば「新しく出た塗り薬を処方されたが、かぶれるのではないか」と心配する人がいたとしたら、「ほとんどの人は漆にかぶれますが、それと比べてこの薬でかぶれる人は100人中『たったの』5人です」という説明をするのでしょうか? この場合、他の塗り薬と比較して説明するのでは?
ワクチンであれば、他のワクチンと比べるべきでしょうに。後ろでインフルエンザワクチンの数字を出しており、それと比べると「たったの」「わずか」とは言えないから「ハチに2回刺された場合」を出してきて安全に見せようとしたとしか思えません。印象操作ですね。

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疑問や不安なことを聞いたら「ナンセンス」と切り捨てる

心の底にある不安が口をついて出てきた。「体調が悪いときにワクチンを打ったら、そのせいでコロナになったりしませんか?」

 峰氏は即答した。「なりません。その質問は『菅首相は火星人なんですよね』と聞くのと同じぐらいナンセンスです」。mRNAワクチンやベクターワクチンは、病原ウイルスそのものを弱毒化した生ワクチンと違い、体内に送り込むのは遺伝子情報の一部だけだ。

疑問や不安なことを聞いたら「ナンセンス」と切り捨てる医者ですか、この人は。

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「反ワクチン派は社会のフリーライダー(ただ乗りする人々)」

 そして、ワクチンを打たない自由を声高に叫ぶ「反ワクチン派」も、コロナが感染拡大する以前からいる。
(中略)
ワクチンを打つ・打たないは自由だという人たちについて、峰氏はこう指摘する。

 「反ワクチン派は社会のフリーライダー(ただ乗りする人々)です。社会から恩恵をうけるためには、その構成員は支え合わなくてはいけません。自分はワクチンを打ちたくないけど感染症は流行させるな、と言うのは幼稚な考えともいえます」

 それでも、多くの先進国ではワクチン接種を強制することはできない。「先進国の市民は、間違ったことを信じる自由や、論理的に考えない自由もあるんです。私は、それぞれの人が情報をよく理解して納得した上で判断してほしい。だからこそ、間違ったことを言っている人がいたら、我々は立ち向かわないといけないんです」

「反ワクチン派」というと池田としえ氏のような人を思い浮かべますが、そういう人たちは「自分はワクチンを打ちたくないけど感染症は流行させるな」なんて言ってないと思いますけどね。
ですが、話の流れから「反ワクチン派」を「ワクチンを打たない自由を声高に叫ぶ人」と考えているとして、「先進国の市民は、間違ったことを信じる自由や、論理的に考えない自由もあるんです。私は、それぞれの人が情報をよく理解して納得した上で判断してほしい」と言っているのに、「ワクチンを打たない自由を声高に叫ぶ人」のことを「社会のフリーライダー」と批判するのですか? 「ワクチンを打たなかった結果、感染したとしても文句は言えない」ならまだわかるのですが、どうして「社会のフリーライダー」となるのかわかりません。
この発言はまた、「ワクチンを打たないという判断は間違ったことを信じたか論理的に考えなかった結果」であり「ワクチンの情報をよく理解すれば打つと判断するはず」という考えに基づいていますね。そして、「ワクチンを打つ・打たないは自由」ということを認めた上で、ワクチンを打たない人を「反ワクチン派」とレッテルを貼って批判しているようにも見えます。「それぞれの人が情報をよく理解して納得した上で判断」した結果、ワクチンを打たないという選択をしたかもしれないのに。この人は社会の分断を促進したいのでしょうか。

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「偽情報の発信者と同じような戦略を取らないと負けます」

 「正しい情報を持つ者が、偽情報に負けないように発信するしかありません。これは戦いです。何度も繰りかえす。感情に訴える。権威のある人に言ってもらう。偽情報の発信者と同じような戦略を取らないと負けます」

「何度も繰りかえす」というのは必要でしょう。
「感情に訴える」というのは、ワクチンを打たない人を「社会のフリーライダー」と批判し、罪悪感を持たせて考えを変えさせよう、ということで、早速この記事で実践しているんですかね? そんな手段を選ぶべきではないと思いますが。
「権威のある人に言ってもらう」は、この人が権威主義なんですかね。対象にもよりますが「権威のある人」より「インフルエンサー」に言ってもらった方がいいだろうと思います。
「偽情報の発信者と同じような戦略を取らないと負けます」。これも同意できません。

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まとめ

印象操作もするし、ワクチンを打たない人も批判する。それが「偽情報の発信者と同じような戦略」なんでしょうね。
また、ワクチンを打たない人を異端者のように見ているのだな、と感じるのですが、峰氏の「お仲間」のTaka氏のツイートを思い出しました。

神、だそうです。素晴らしいですね。

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