放送日:2016年2月17日
あらすじ
公式
右京が小学校時代の同級生と再会
外国人労働者をめぐる事件に潜む巨悪とは?ある夜、道でうずくまる外国人男性を見つけた右京(水谷豊)は、彼に請われるまま、小さな個人病院へと担ぎ込む。そこは、小峰律子(竹下景子)という女性医師が一人で切り盛りする病院で、偶然にも右京と律子は小学校時代の同級生だった。助けたのは、マリオ(広瀬剛進)という日系三世のエルドビア人で、現在はビル清掃の仕事をしているという。マリオは以前から律子に世話になっているらしく、この夜も律子の適切な処理で体調を回復させた。
数日後の朝、雑居ビルの路地で変死体が発見される。被害者は、高井(神農直隆)という男性で、外国人労働者の派遣業を営む団体の職員だった。マリオがその雑居ビルの清掃を担当していることに気づいた右京は、気になって独自の捜査を開始。一方、亘(反町隆史)は、日下部(榎木孝明)からの“秘密指令”を受け、法務省の内部部局である入国管理局の情報漏えい問題を追っていた。入管では最近、摘発の失敗が相次いでいて、内部からの情報リーク疑惑が浮上しているため真相を探れとの指令だった。早速、入管に勤める先輩官僚・野坂(春田純一)に探りを入れた亘は、彼が持っていたマッチが問題の雑居ビルに入る飲み屋のものであったことに気づく。外国人労働者のマリオ、入国警備官の野坂、そして殺された人材派遣業の高井。奇妙な繋がりと対峙することになった右京と亘は、共同戦線を張って捜査にあたるが…!?外国人派遣業者の変死と入管の情報漏えい問題
これらの出来事を繋ぐ鍵は、同級生の女医・律子!?
弱きを助け強きをくじく右京と律子、二つの正義がぶつかり合う!?ゲスト:竹下景子
ネタバレあり
- 道でうずくまる外国人男性を見つけた右京は、彼に請われるまま小さな個人病院へと担ぎ込む。そこは小峰律子という女性医師が一人で切り盛りする病院で、偶然にも右京と律子は小学校時代の同級生だった。助けたのはマリオという日系三世のエルドビア人で、現在はビル清掃の仕事をしているという。
- 数日後、雑居ビルの路地で変死体が発見される。被害者は高井という男性で、国際ディスパッチ協会という外国人労働者の派遣業を営む団体の職員だった。マリオがその雑居ビルの清掃を担当していることから、右京は独自の捜査を開始。一方冠城は、日下部からの「秘密指令」を受けて法務省の内部部局である入国管理局の情報漏えい問題を追っていた。入管では最近、摘発の失敗が相次いでいて、内部からの情報リーク疑惑が浮上しているため真相を探れとの指令だった。入管に勤める先輩官僚・野坂に探りを入れた冠城は、彼が持っていたマッチが問題の雑居ビルに入る飲み屋のものであったことに気付いて事件に興味を持ち、「共同戦線」を張ることに。
- マリオに会うために律子に会いに行くと、クロキ金属加工で働くエルドビア人がけがをして運び込まれるところに出くわす。マリオに話を聞こうとするが、律子は右京が警察官と気付き、「手順を踏め」と抗議、マリオには何も話さなくていいと告げる。
- 犀川(国際ディスパッチ協会理事長)に話を聞いた後、「国際ディスパッチ協会から来た」と言って黒木(クロキ金属加工)に話を聞くと「まともな給料が払えるぐらいなら上納金を払ってまで外国人を雇わない、とにかく高井に話を聞け」と言われ、高井が死んだことを告げると追い払われる。
- 入管の摘発失敗の一覧を入手し、対象はエルドビア人が多いが、企業は国際ディスパッチ協会の会員が多いことが判明。
- マリオの薬が遺体の近くに落ちていたことから任意同行して取り調べを受けるが、律子が右京を呼び出して釈放させる。マリオを待つ間、律子は「外国人労働者に労災が下りても高井にそっくり持っていかれる、不当な利子で金を借りた相手に『職場でけがをすれば金がもらえる』と高井が吹き込んだ、外国人労働者は日本に来る際に借金をしてでも地元のブローカーに金を払うが実際の賃金は安く返済できないままオーバーステイとなり高井のような人間にさらに搾り取られる」という話をする。
- 高井の毛髪からコカインが検出され、エルドビアはコカの産地であることから「エルドビア人を運び屋に使い、それが発覚しないように摘発されないようにしていた」と推理。冠城は野坂を疑う。
- 右京と冠城は内村から呼び出され「動くな、考えるな、何もするな」と命令される。また、「この件に関しては日下部事務次官の意向でもある」とも。捜査一課は「転倒事故」として処理が決まり、伊丹は高井の通話記録を右京に渡す。
- 野坂がトイレでマリオにメモを渡そうとしたところを押さえ、情報をリークしていたことがわかり逮捕。
- 律子を訪ね、「野坂は摘発されて母国に送還されたら借金地獄に陥る外国人労働者を救おうとしていたのではないか、しかし情報をリークしていることを高井に気付かれ脅された野坂が高井を殺したのではないか」と推理をぶつけ、「マリオも野坂も黙秘している、これ以上黙秘を続ければ2人の立場は悪くなる、今あなたがやるべきは真実を明らかにして2人を今の状況から救うことではないか、マリオを介して摘発情報を受け取っていたのはあなたですね」(マリオを連れて律子の病院に行った際、マリオは同じ本の下巻を返して上巻を受け取っていたことに引っ掛かっていた)と律子に迫ると、「半年前、オーバーステイで風俗で働いていた外国人が摘発から逃げてきたが、国に返した方がマシと野坂に引き渡そうとしたら『風俗で働いていることを知られるより死んだ方がマシ』と電車に飛び込んだ、犀川らディスパッチ協会が借金で縛って売春組織に送り込んだのはわかったが裁くことはできなかった、『追い詰めて死なせるくらいなら逃がしたい、たとえ法を犯すことになっても』と野坂との連携が始まった」と認める。
- 律子が全て認めたと野坂に話すと、野坂は「高井が近づいてきたので利用しようとした、犀川には人材斡旋以外にもコカインの密輸という裏の錬金術がある、犀川に近づき裏の顔を暴くつもりだったが高井に情報漏洩で脅されて口論になり突き飛ばしたら頭を打って死んだ、夜間清掃のマリオがそこに来て死体を運ぶのを手伝わせてしまった」と認める。
- 犀川がエルドビアに逃げようとして、成田空港で右京が「あなたを必ず立件する」と宣戦布告すると、犀川は「やれるものならやってみろ」と返して出国。
- 取り調べで律子が「放っておくことはできなかった」と言うと、右京は「心情は理解できるが同意はできない」と返す。
- 冠城が「本当の悪党は裁きをすり抜けたのに弱い者への同情から法を犯した野坂や律子が罪に問われる、これで本当によかったのか」と疑問を口にすると、右京は「不正は不正として裁かれなければならない、それがどんなにやりきれない思いを伴うとしても」と返す。
感想/気になる点など
- 小学5年生の時以来、40年ぶりくらいに会って、気付くもの?
- 高井の通話記録、通話先電話番号は「03219077」で一緒なのに通話先区分が2月1日は「IP電話」、9日は「固定」と食い違っている。「03271954」も日によって区分が違う。
- 野坂がマリオにメモを渡そうとした時、マリオは冠城にまったく気が付かなかったの? 鏡もあって丸見えのはずなのに。
- 「黙秘を続ければ2人の立場は悪くなるばかり」って、全て自供したら殺人、死体遺棄、情報漏えいを認めることにになるんだから大して変わらないんじゃない?
キャスト
水谷豊:杉下右京
反町隆史:冠城亘
鈴木杏樹:月本幸子
川原和久:伊丹憲一
山中崇史(山中たかシ):芹沢慶二
山西惇:角田六郎
六角精児:米沢守
片桐竜次:内村完爾
小野了:中園照生
春田純一:野坂信一(入国管理局入国警備官)
桜木健一:犀川武彦(国際ディスパッチ協会理事長)
広瀬剛進:マリオ(エルドビア出身)
神農直隆:高井義人(国際ディスパッチ協会調査員)
掛田誠:黒木(クロキ金属加工会社)
セバスチャンK:ニコラ・ガルシ(クロキ金属加工会社、手を怪我した外国人労働者)
松澤仁晶:国際ディスパッチ協会秘書
せんだ雄太:小林(在留外国人支援センター レストハウス職員?)
志水正義:大木長十郎
久保田龍吉:小松真琴
ジャメル・タグレ:風俗で働かされていたエルドビア人?
山田将伍:
新井真悟:杉下右京(少年期)
小国ひなた:筆箱を盗んだと疑われた子?
吉川ひかり:小峰律子(少女期)
錦辺莉沙:
橋本淳:
榎木孝明:日下部彌彦(法務省事務次官)
竹下景子:小峰律子
主な複数回出演者
- 春田純一は沢村久重役で相棒3 第1話「双頭の悪魔」、第3話「双頭の悪魔III~悪徳の連鎖」に出演。
- 広瀬剛進はマルコ・イノウエ役で相棒7 第12話「逃亡者」に出演。
- 神農直隆は大石貴伸役で相棒11 第13話「幸福な王子」に出演。
- 掛田誠は大野(市田の元上司)役で相棒9 第12話「招かれざる客」に出演。
- 松澤仁晶はクイズ番組の司会者役で相棒2 第12話「クイズ王」、コンビニの店長役で相棒5 第10話「名探偵登場」、乾井昭弘役で相棒9 第14話「右京のスーツ」に出演。
ロケ地
劇中の場所 | 撮影場所 |
---|---|
小峰医院 | 松本医院(大泉学園) |
北品川第三ビル(屋上) | 第一下川ビルディング |
北品川第三ビル地下飲食街 | 新橋駅前ビル(1号館) |
法務省 事務次官室 | 富士通川崎工場 |
在留外国人支援センターの診察室 | 東映東京撮影所 本館 2階 会議室 |
右京と冠城が車で通った道 | 十二社通り |
国際ディスパッチ協会が入っている建物 | 横浜シンポジア |
北品川署(外観) | 東映東京撮影所 スタジオ21 外観 |
北品川署(廊下) | 東映東京撮影所 本館 2階 廊下 |
北品川署(マリオが釈放されるまでの間小峰律子と話をした部屋) | 東映東京撮影所 本館 2階 会議室 |
警視庁 刑事部長室 | 川崎マリエン 第6会議室 |
警視庁 廊下 | 川崎マリエン |
風俗で働かされていたエルドビア人が電車に飛び込んだ場所 | 囲桃園跨線橋 |
回想シーンの学校 | 百草台コミュニティセンター |
北品川第三ビル(屋上) | 第一下川ビルディング |
成田空港 | 成田空港 |
<撮影場所ごとのまとめ>
松本医院(大泉学園):小峰医院
横浜シンポジア:国際ディスパッチ協会が入っている建物
新橋駅前ビル(1号館):北品川第三ビル地下飲食街
川崎マリエン[HP][当ブログの記事]:警視庁(刑事部長室、廊下)
富士通(株)川崎工場:法務省 事務次官室
囲桃園跨線橋:風俗で働かされていたエルドビア人が電車に飛び込んだ場所
東映東京撮影所[当ブログの記事]:在留外国人支援センターの診察室、北品川署(外観)、北品川署(廊下、マリオが釈放されるまでの間小峰律子と話をした部屋)
第一下川ビルディング:北品川第三ビル(外観、屋上)
十二社通り:右京と冠城が車で通った道
百草台コミュニティセンター:回想シーンの学校
成田空港[HP]:成田空港
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