相棒11 第19話 「酒壺の蛇」

放送日:2013年3月20日

ストーリー|相棒 season11|テレビ朝日
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あらすじ

公式

 角田(山西惇)と同期で組対二課・課長の恩地の遺体が自宅から発見された。現場の状況から毒キノコを誤って食べた事故死と思われた。警察の幹部が毒キノコを誤食したという前代未聞の事態に大河内監察官(神保悟志)の指示のもと、特別に司法解剖も行われるが怪しい点は発見できず事故死として処理されてしまう。
 右京(水谷豊)と享(成宮寛貴)は、恩地の妻・由美子の証言から、最近恩地が炭素繊維を扱う企業の女性とこっそり電話をしていたことを知る。さっそくその企業を訪ねた右京と享は、恩地の携帯電話の履歴に残された電話番号が我孫子という人物の所属する部署であることを確認。その部署の女性社員はいずみ(星野真里)一人だけであることを掴む。
 いずみから話を聞こうとした右京と享だが、なぜか携帯は通じず、会社を訪ねても留守ばかり。いずみが偶然にもCA養成スクールで悦子(真飛聖)と顔見知りだったこと知り、享は悦子にいずみと一緒に食事をする約束を取ってもらい、そこに向かうのだが…。
 一方、右京は同行せず、いずみと連絡がつかないことに不審を抱き一人で別行動し、待ち伏せ。するといとも簡単に会うことができ、ようやくいずみから話を聞くことに成功。しかし、いずみは恩地のことは知らないと証言。悦子の話では、いずみは近々結婚の予定があると言っており、相手はアドリア大使館勤務の井川という日本人男性だという。
 恩地が、輸出制限されている炭素繊維を国外に持ち出した外為法違反容疑の捜査を単独で行っていたことがわかった。その容疑がかけられた企業の一つが我孫子やいずみの勤務する会社。ということは、恩地は我孫子といずみに接触していた可能性が高い。さらにいずみの婚約者・井川が、アドリア大使館には存在しないことがわかり…。
 一人の刑事の死から日本企業の違法行為を暴いていく右京と享。そして、容疑者へとたどりつくが、思わぬ“敵”に事件は二転三転。はたして正義の裁きは下されるのか?

ゲスト: 星野真里 田中圭

ネタバレあり

  • 角田は組対二課に行った際に同期の恩地英之と立ち話。
  • 恩地英之が自宅で死亡しているのが発見される。自分で採ったキノコで鍋を作り、猛毒のあるニガクリタケを誤って食べたと思われるが、妻によるとキノコ狩りもしないし料理もしないという(服や靴からブナやカエデの混じった土が付着が検出される)。
  • 角田は「そんなうかつなやつじゃない、それにでかいヤマを抱えていた」と事故死ではないと主張。
  • 事故死と思われるものの大河内の一声で解剖に回されるが、胃からは未消化のニガクリタケも検出され、捜査一課は事故死で処理。
  • 右京とカイトが恩地英之の妻に話を聞くと、恩地英之の妻は「最近帰りが遅かったが職場にこっそり電話したら帰ってた、誰かと電話をしていたが女に間違いない」と日時も話す。該当時刻の通話記録を調べると同じ番号でAJファイバー(主要製品は炭素繊維)と判明。さらに死亡推定時刻近くにも同じ番号からの着信があったことがわかる。
  • 右京とカイトはAJファイバーの電話番号の該当部署の我孫子課長に話を聞くが、恩地英之のことは知らないという。また、その課に所属する女性社員は君原いずみの1人だけだが現在成田に行っているという。
  • 悦子が偶然君原いずみと会って雑談をする(君原いずみは悦子のCA養成スクールの後輩)。
  • 右京とカイトが成田空港へ到着。カイトが君原いずみに電話をしようとするもバッテリー切れで電話できず、右京がかけようとしたところで悦子と会い、君原いずみと少し前に会った(会社から電話があって戻った)という話をし、写真も見せてもらう(その様子を東亜民主共和国大使館で何者かが盗撮・盗聴している)。
  • 右京とカイトがAJファイバーへ再び行くが君原いずみはすでに退社したという。
  • 「組対二課では大きなヤマを抱えていなかったが恩地英之は課内を留守にすることが多かった」ということから、先行捜査(後々捜査本部が立ち上がる可能性が高い事件の場合本部の課長や管理官が捜査を単独で先行させること)をしていたのではないかと考える。国際捜査担当の課長が輸出が制限されている炭素繊維を扱う会社に電話をかけていたことから炭素繊維の国外持ち出し(外為法違反容疑の捜査)と考え、角田に公安の方を調べるよう頼む。
  • 悦子が君原いずみとランチの約束を取り、カイトが会いに行くが右京は別行動。
  • カイトは悦子と落ち合うが君原いずみは急に課長にお使いを頼まれたとのことでキャンセル。
  • 右京はAJファイバー前で待ち、君原いずみに接触。恩地英之のことは知らないという。また、結婚するかもしれないという相手はアドリア大使館に勤務している井川悟だという。
  • カイトの携帯を調べ、盗撮・盗聴アプリが入っていたため解除する(おそらく我孫子に番号を教えたため遠隔操作ウイルス入りのメールを送られて遠隔操作でアプリを入れられた、先回りされるかのように君原いずみに逃げられていたが右京が単独行動したら簡単に会えたことから疑った)。
  • アプリを送りつけたのが誰か、岩月に解析を依頼し、岩月は伊丹に連絡。
  • 角田らが地検の公安検事に確認したところ、恩地英之に捜査を依頼していたことが判明。東国が発表した戦闘機に使われている炭素繊維が日本製という疑いがあり調べており、その中にAJファイバーが入っていて恩地英之は目を付けたが検事はまだ聞いていなかった。特命係でその話をしていたところ、伊丹が立ち聞きして仲間に入る。
  • 右京は大河内に呼び出され、アドリア大使館に井川悟という日本人は在籍していないと教えられる。
  • 右京とカイトは君原いずみに会い、アドリア大使館に井川悟という人物はいないと告げる。そして、恩地英之を知っているんではないかと何度か聞くと「ストーカーのようなことをされた、名刺を渡したら電話がかかってきて2人きりで会いたいと言われた、どうしてもと言われて警視庁近くの公園を指定されたが会いには行かなかった、あの公園に呼び出されたと言ったら疑われると思った、私にはストーカーを殺す動機がある」と説明。
  • 君原いずみが「警視庁近くの公園に呼び出された」と言っていたと角田に教えると、恩地英之が電話で「人目に付かない所があるから」と言っていたことを思い出す。その時間の通話記録からAJファイバーのすぐ目の前の公衆電話から電話があったことがわかる。
  • 東国大使館の王勇が電話で我孫子に「あなたのやるべきことは分かってますよね」と言う。
  • 右京とカイトがAJファイバーに行くと我孫子は出社しておらず自宅に向かう。ちょうどその時我孫子が転落、救急車を呼ぶが死亡が確認される(遺書もあり自殺と思われる)。そこで我孫子の妻からボーナスが多めに出たので義母を施設に入れたなどの話を聞く。
  • 調べるとAJファイバーは冬のボーナスを支給しておらず、我孫子の口座を調べるとAJファイバーとは別の口座(アドリア共和国にある銀行の口座)から800万円が入金されていたことが判明。
  • カイトに盗聴盗撮アプリを送ったのは東国大使館からと判明。伊丹は東国大使館を調べたいと中園に言って中園は内村に言うが「協力するはずないだろ」と一蹴される。
  • 右京の依頼で米沢が警視庁近くの公園(恩地英之が君原いずみと待ち合わせをした公園)を捜索。証拠になりそうなものをいくつか集める(右京の指示で科捜研に分析を依頼)。
  • 右京は「我孫子が輸出規制のある炭素繊維をXに渡していたと恩地英之が考えたのだろう、我孫子とXを仲介したのが君原いずみ、盗聴盗撮アプリが送り付けられたということはXが気付いた恐れがあり本国に帰る可能性がある」と考える。
  • 右京とカイトは君原いずみに井川悟(X)に会わせるよう依頼。
  • 大河内が東国大使館の人間の出入国記録を調べ、王勇が浮上。半年前に出国した際の手荷物に炭素繊維のサンプルと思しきものが写っているのを確認(科捜研が照合した結果、AJファイバーが以前展示したサンプルと一致)。
  • 峯秋が大河内を呼び出し、話をする。大河内は王勇(東国大使館の外交官)が輸出規制のある炭素繊維を違法に持ち出した容疑者であると説明し、「特命係が不用意に口外しないようにするために動いている」と自分の行動を正当化。
  • 神戸の古巣である警備局を通じて全国の空港警察署に通達を出すことに。また、右京と大河内は飛行機を引き返させる「領空内誘導」の相談をする(カイトは「領空内誘導」について知らなかったが、右京が説明)。
  • 東国大使館に協力要請をするが断られる。内村は「このような要請をすれば容疑者が本国に逃げ帰ってしまう」とやぶ蛇ではないかと峯秋に言うが、峯秋は「酒壺の蛇(あなたに見えているのが蛇でも私に見えているのは酒かもしれない)」という話をする。
  • 峯秋がカイトに電話。「領空内誘導か?」とカマを掛け、カイトは「どうして?」と動揺。
  • 伊丹らと大木らが羽田と成田へ行って王勇を探す。
  • 右京とカイトは井川悟(王勇)と会うために君原いずみと一緒にAJファイバーの旧工場へ。建物の中に入るとガスの臭いがして、右京が異変を察知。カイトのスマホが熱を持っており、スマホを捨てて建物の外に出たところで爆発。
  • 茨城空港で悦子が王勇を発見(カイトから気を付けるようにと念の為写真を渡されていた)。
  • 右京、カイト、君原いずみは病院へ行くが軽症で済む。現場を調べた米沢によると建物の下にガスのパイプラインがありそこから漏れ、カイトのスマホが発火点にあった(右京の推理ではガス漏れも仕組まれたものでカイトのスマホのバッテリーが発火するようにウイルスを送られ負荷をかけられて爆発した)。
  • 悦子は右京の携帯電話に「王勇が茨城空港発上連行きの飛行機に乗る」と連絡。電話を切った後、王勇は悦子に接触。
  • 大河内は領空内誘導を依頼していたが、峯秋の指示によって破棄されており失敗に終わる。大河内は峯秋に抗議するが、峯秋は「逮捕できたとして今の日本政府に起訴できると思うか、どうせ東国に脅されてただで返すのがオチ、どうせ返すのなら少しでもメリットがないと」と返す。
  • 右京とカイトは君原いずみを問い詰め、「井川悟が東国大使館の王勇ということ、王勇に頼まれて炭素繊維のサンプルを渡したこと、炭素繊維の違法な輸出を恩地英之に気付かれて王勇が毒を飲んで自殺しようとしたところを止めて毒を入手し恩地英之を殺したこと」を認めさせる(実際には警視庁近くの公園で会った際に毒を飲ませて殺して君原いずみはすぐに逃げたが王勇が来て恩地英之の遺体を家に運んで偽装工作をした)。
  • 恩地英之の葬儀。角田は参列し、骨まで拾う。
  • 実は悦子が空港で王勇から手紙を託されており、それを君原いずみに見せる。そこには「難しいことを考えてもいい国にいるのに難しいことを考えようともしない君がずっと嫌いだったしこれからもずっと嫌いだ」と書かれており、君原いずみは号泣。
  • 右京と峯秋が会食。その途中で峯秋は東国に拘束されていたアメリカの工作員が解放されたという電話を受ける。右京はそれを見抜き、「あなたがご自身の権力を強めるために犯罪者を国外に逃した」と指摘。峯秋は酒壺の蛇(ケチな僧侶がたくさんある餅を人々には分け与えず酒を作ろうとしたが酒が出来上がる頃に壺をのぞくと餅が蛇に変わっており僧侶は壺を捨ててしまうが壺を拾った男が見てみるとおいしい酒が入っていた)の話を振り「酒を蛇に変えたのは愚かな人間のせい、優秀な人間なら蛇だって酒にできる」と言う。しかし右京は自分の分だけ精算して席を立ち、「蛇をおいしい酒に変えたのは優秀な人間ではなく純粋な人間だったはず」と返す。
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感想/気になる点など

  • 右京8時50分登庁。
  • 我孫子課長が自殺したのは3月20日で春分の日なんだけど、AJファイバーは普通に出勤日なの?
  • 「警視庁近くの公園の人目に付かない場所」を米沢たちが調べたのは21日のはずだけど、そこで発見されたビニール片の指紋の照合は20日にされたことになっている。それとも、公園を調べたのだけは時系列順ではなく20日だったの? ところで、君原の指紋と一致したってあるけど、君原の指紋はどうやって取得したの?
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キャスト

水谷豊:杉下右京
成宮寛貴:甲斐享
鈴木杏樹:月本幸子
真飛聖:笛吹悦子
川原和久:伊丹憲一
大谷亮介:三浦信輔
山中崇史(山中たかシ):芹沢慶二
山西惇:角田六郎
六角精児:米沢守
神保悟志:大河内春樹
志水正義:大木長十郎
久保田龍吉:小松真琴
片桐竜次:内村完爾
小野了:中園照生
星野真里:君原いずみ(AJファイバー事務員)
佐藤恒治:恩地英之(警視庁組織犯罪対策二課課長、角田と同期)
桜井聖:我孫子大(AJファイバー課長)
岡本光太郎:王勇(東亜民主共和国大使館員)
メイサツキ:恩地由美子(恩地課長の妻)
今井あずさ:我孫子唯(我孫子の妻)
河野達郎:峯秋の秘書
岡崎宏:東京地検公安検事
田畑祐一:アナウンサー
瀧内公美:AJファイバー受付
布施曜子:右京と峯秋が「酒壺の蛇」の話をした店の店員
田中圭:岩月彬(警視庁サイバー犯罪対策課)
石坂浩二:甲斐峯秋

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主な複数回出演者

相棒 複数の役で出演した人(シーズン11)
「相棒に複数の役で出たことのある人」、シーズン11出演分です。第1話「聖域」番場祐海・富士富商事OL(相棒2第14話)・NIA(日本国際航空)のCA(相棒11第1話)五王四郎・村井(警視庁総務部長)(相棒2第18話)・佐々木勝久(防衛省総務...

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