放送日:2012年10月17日
あらすじ
公式
一流オークションハウス「ホワイトグラブズ」の代表取締役、坂巻百合子(岡まゆみ)からジャズピアニストのエド・クレメンスの腕を探してほしいという依頼が先日まで享が所属していた中根署・捜査一係に舞い込んだ。腕と言っても70年代にアメリカジャズ界を席巻、夭折したクレメンスが、自らの腕をかたどり作成された石膏製のもの。しかし、百合子によると5日後のオークションの目玉になるほどの貴重なものだという。
扱いに困った一係の堀江(山口良一)は、元部下の甲斐享(成宮寛貴)に押し付けてしまうが、困った享は百合子にマスコミに呼びかけてみては、と提案。百合子もあっさりと同意する。数日後、新聞やテレビなどでは連日クレメンスの腕紛失事件を報道。おかげで当初は1000万円だった予想落札価格も3000万円に急騰したとか。そんな折、特命係に腕が見つかったという連絡が入る。
クレメンスの腕を巡る複雑な人間関係に翻弄されつつも真相に迫る享。
それらに疑問を呈しながらも、絡み合った糸を解きほぐしていく右京。はたして犯人は?ゲスト: 岡まゆみ 藤木孝
ネタバレあり
- カイト「初めてのおつかい」で名刺を受け取る。
- カイトは中根署に呼ばれ、坂巻(オークションハウス「ホワイトグラブズ」の代表)から「ジャズピアニストのエド・クレメンスの腕(をかたどって作成された石膏)を探してほしい」と依頼を受ける。5日後のオークションの目玉になるほど貴重な物というが、カイトはマスコミに呼び掛けてみては、と提案。
- 新聞やテレビでクレメンスの腕紛失事件が報道され、当初は1000万円だった予想落札価格も3000万円に急騰。そんな中、特命係に腕が見つかったという連絡が入る。
- カイトが中根署に行って話を聞くと、拾った相沢は「3日前にタクシーで拾った、金目のものなら届けようかと思ったがそうではないようだったので放置した、報道で価値のあるものだとわかり届け出た」と説明。相沢は坂巻から謝礼をもらう。
- カイトが特命係に戻ると、右京は「遺失物は駅構内や店舗内で拾った場合は24時間以内に係員に提出しない限り報労金の受け取り、また、落とし主が判明しなかった際、遺失物自体を引き取る権利を失う」と説明。カイトが相沢に電話をするもつながらず。住所も存在しないものだった。
- 相沢の遺体が発見され、カイトの名刺が出てきたため伊丹らはカイトに話を聞きに来て相沢との関係や坂巻が謝礼を渡したことを説明。
- 犯行現場に行って米沢に話を聞く(凶器は指紋を拭き取られた形跡はなく手袋をしていた、犯行時にジュラルミンケースがふたを開けた状態で置いてあったと思われる、腕を拾った日のタクシーの領収書も発見)。
- 相沢を乗せたタクシー運転手に話を聞く(坂巻はタクシー乗り場で何台かタクシーをやり過ごして自分のタクシーに乗った、ホワイトグラブズの前に行こうとしたら裏口で降りておつりも領収書も受け取らなかった、その後相沢がすぐに乗ってきた)。
- ホワイトグラブズに行く。カイトが「会社の車かせめてハイヤーを使うのが普通なのにどうしてタクシーを使ったのか、そしてどうして正面ではなく裏の路地で降りたのか。その答えは降りた直後のタクシーに相沢を乗せるためでは? マスコミを利用して価格をつり上げるために」と聞くが「社用車はなくハイヤーも契約していない、急いでたから少しでも時間を稼ぐため裏の路地で降りた」と答える。右京が「急いでたにもかかわらず親切心からかタクシー乗り場で先を譲り、そのせいでたまたま車載カメラのないタクシーに乗ることになり、その結果大切な物を車内に忘れてしまっても誰が持って行ったのかもわからなくなってしまった、不運としか言いようがない。そういえば、ロンドンで世界的ミュージシャンのろう人形の首の出品者が電車の中に忘れ、それによって価格が数倍に高騰したということがあったが知っているか?」と続けると坂巻は「そのような質問に答える義務はない」と逃げる。
- 右京は鑑識に行き、相沢の持っていた映画のチラシから調べて坂巻と相沢がその映画の共同出資者として名を連ねていたことを知る。
- カイトがホワイトグラブズの前で見張っていて、川南(ホワイトグラブズのスペシャリスト)と盛谷(ジャズ評論家)の密会を目撃(川南は腕を買い取ってくれと言っていた、盛谷は「あの腕は奇跡だ、実物に触れて確信に変わった」と売るよう迫るが川南は「オークションの目玉だから」と断ると盛谷は「坂巻と相沢が組んでいたことをマスコミにバラしてもいいのか」と脅す)。
- カイトが伊丹らに「坂巻は相沢と組んでマスコミを利用して価格のつり上げを図った、それを川南が盛谷にリークして相沢が警察に届ける前に買い取らせようとして相沢の居場所も教えていた、ところが盛谷は相沢に断られた」と情報提供するも右京は「盛谷が相沢を殺したとすれば動機は腕を奪うためとなるが、殺されたのは腕を届けた後でありおかしい」と一刀両断。
- ホワイトグラブズでオークション。カイトは悦子の先輩のつてで招待状を手に入れて潜入。「エド・クレメンスの腕」のオークションが始まると、カイトは「腕は盛谷が手にした証拠があるから必死に落札しようとしている」と思い、自分も落札しようとする。2人で競り合い、カイトが5000万円で入札したのに対して盛谷は5100万円で応じ、盛谷が落札かと思われたが右京が6000万円で入札(峯秋から招待状をもらって入った)。盛谷が6100万円で応じたところに右京に電話が入り、右京は降りる。そこに伊丹らが令状を持って入ってくる。
- 米沢が「腕」に試薬を吹き掛けようとしたところ、盛谷と川南が止めようとする。坂巻が止めようとしなかったことから、偽物と知っていたと確信。右京が「相沢と協力して腕をなくしたことにして価格をつり上げようとしたが相沢は偽物を作っていてそれを届け出た、どうして相沢がそのようなことをしたのか教えてくれないか」と聞くと、坂巻は「相沢はオークションの落札金額と同額を渡せば本物を返すと言ってきた」と返す。右京が「凶器は現場にあった鉄パイプで犯行は偶発的だったはずだが凶器には犯人の指紋はなく拭き取った形跡もなかったことから常に手袋を持ち歩いている人物」と続け、米沢に「腕」を持ち帰って調べるよう頼むと、激高した盛谷が「腕」を床にたたきつけて壊そうとし、それを川南が土下座をして止める。それを見て右京は「この腕こそ本物、オークションが始まる前に偽物を本物にすり替えた」と説明。川南は隠していた偽物を出し、川南は「偽物をオークションに出品するなんて許せない」と相沢から穏便に本物を取り返そうとしたが受け入れられず殺したことを認める。
キャスト
水谷豊:杉下右京
成宮寛貴:甲斐享
真飛聖:笛吹悦子
川原和久:伊丹憲一
大谷亮介:三浦信輔
山中崇史(山中たかシ):芹沢慶二
山西惇:角田六郎
六角精児:米沢守
片桐竜次:内村完爾
小野了:中園照生
岡まゆみ:坂巻百合子(ホワイトグラブズ代表取締役)
藤木孝:富塚修一郎(ホワイトグラブズスペシャリスト)
梅垣義明:盛谷弘光(ジャズ評論家)
八十田勇一:川南夏彦(ホワイトグラブズ骨董担当のスペシャリスト)
山口良一:堀江邦之(中根署捜査一係係長)
山本まなぶ:相沢良明
山上賢治:中村(タクシー運転手)
玉川佐知:名刺を渡した婦警
志水正義:大木長十郎
久保田龍吉:小松真琴
マルクス・ミューラ:エド・クレメンス?
渡辺力:テレビ番組の司会者?
池浪玄八:中根署遺失物係?
杉浦芳理:ホステス(紫色のドレス)
辺見のり子:ホステス?
雪子:ホステス?
石坂浩二:甲斐峯秋
主な複数回出演者
- 堀江邦之(山口良一)は相棒11 第1話「聖域」で登場。
- 藤木孝は鬼藤清六役で相棒4 第21話「桜田門内の変」に出演。
ロケ地
劇中の場所 | 撮影場所 |
---|---|
中根署 | 志木市役所 |
警視庁 刑事部長室 | 川崎マリエン 第6会議室 |
坂巻百合子がタクシーに乗った場所 | 豊洲駅前(タクシー乗り場) |
ホワイトグラブズ | ザ・ジョージアンハウス1997別邸ロイヤルクレストハウス |
川南夏彦と盛谷弘光が話をした店 | MAIMON GINZA |
右京が峯秋と会った場所 | 山種美術館 |
<撮影場所ごとのまとめ>
ザ・ジョージアンハウス1997別邸ロイヤルクレストハウス:ホワイトグラブズ
山種美術館:右京が峯秋と会った場所
MAIMON GINZA:川南と盛谷が話をした店
志木市役所:中根署
川崎マリエン[HP][当ブログの記事]:警視庁(刑事部長室)
豊洲駅前(タクシー乗り場):坂巻百合子がタクシーに乗った場所
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