相棒4 第18話 「節約殺人」

放送日:2006年2月22日

相棒 Season IV
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あらすじ

公式

 カリスマ的人気を誇る“節約主婦”としてテレビや雑誌で人気の松原宣子(伊藤かずえ)宅で、殺人事件が起こる。夫・真澄(平良政幸)が殺され、その犯人・浅田裕久(光宣)を宣子が正当防衛の末、殺害したのだ。真澄は刃物による刺殺。浅田は花瓶で頭部を一撃されていた。浅田は真澄にゆすられていたと言ったらしい。浅田の携帯には、確かに真澄からの着信履歴が残っていた。そして真澄のポケットからは、浅田と若い女性のツーショットが待ち受け画面になった、女性が持っていたらしい携帯電話が見つかる。
 同日、ツーショットの女性・馬場香織(後川佳織)も、松原家近隣の雑木林で刺殺体となって発見される。死後の経過は二日ほど。遺留品に携帯電話は無かった。やはり彼女の物か。それをなぜ真澄が…。
 特命係・亀山薫(寺脇康文)の推理はこうだ。浅田は不倫関係にあった香織から別れ話を切り出され逆上。雑木林で殺害して逃げ去るが、その現場を偶然に目撃した真澄が、香織の携帯電話を奪って浅田を脅迫。ところが逆に浅田に殺されてしまった…。

 その間、同意も否定もせず、宣子の雑誌をめくりながら薫の話を聞いていた杉下右京(水谷豊)は、まったく別のことを考えていた。掲載されている宣子の自宅写真と、現場検証時のインテリアが、家具の配置や置物の位置まで変わっていないにも関わらず、浅田を殴った花瓶だけが写っていなかったからだ。代わりに置かれていたのは古伊万里の高級品。対して、犯行に使われた花瓶はどう見ても安物だ。花瓶以外にも右京は、宣子の証言に関して疑いを抱いていた。ナイフを向けられれば、人は抵抗するというもの。しかし、宣子の夫にその跡は見られなかった。室内にも争った形跡は無い。また、誰かをゆすろうとした時、自分の番号を相手に知らせるような真似をするだろうか。着信履歴を残そうという作為を感じ取った右京は、すべての証言を行った宣子を強く疑うのだった。

 事件翌日、右京たちはすでに仕事を再開しているという宣子の“節約術DVD”の収録現場に赴く。急ぎの仕事でもあるし、真澄も雑誌に出ることを喜んでいたからと、涙を隠して収録に臨む宣子。しかし、出版社に問い合わせると、急ぐ仕事ではないので収録の中止を申し出ていたという。また、香織が殺害された夜も、宣子は同じように収録を行っており、終了時間から換算して、事件を目撃する可能性があったことも分かった。だが、問い詰められた宣子は、同時刻、スーパーで買い物をしていたとレシートを提出し、アリバイを証明する。
 右京と薫は、たまきから重要な情報を得てアリバイ崩しにかかる!

ネタバレあり

  • 「節約主婦」としてテレビや雑誌で人気の松原宣子宅で、夫・真澄が刃物で殺され、その犯人・浅田裕久を宣子が陶器で殴って殺害。
  • 浅田は真澄にゆすられていたと言ったというが、浅田の携帯には真澄からの着信が残っており、真澄のポケットにあった携帯には浅田と女性の写真が待ち受けになっていた。
  • 松原家の近くの雑木林で女性(馬場)の遺体が発見されるが、携帯に写っていた女性と確認。
  • 亀山は「馬場には最近新しい恋人ができたことから別れ話がこじれて浅田が馬場を殺し、それを目撃した真澄が馬場の携帯を入手して浅田を脅したものの返り討ちに遭った」と推理。
  • 右京は雑誌に載った写真に写った高価な花瓶ではなく安物の花瓶で浅田を殴ったことに疑問を抱き宣子に話を聞くと、真澄が買ってきたものだという。
  • 右京は現場に争った形跡がないことと真澄の番号が浅田の携帯に表示されていたことから宣子がやったのではないかと推理。また、浅田の所持品にナイフのさや(馬場の血液が付着)があったが真澄殺害に使われたナイフとはサイズが一致せず。
  • 宣子は「出版社の都合で急ぎの仕事がある」と言っていたが、出版社の人間に話を聞くと「当然今日の撮影は中止しようと言ったが松原先生にどうしてもと言われた」という。
  • 「右京の勝手な想像」として「仕事帰りの宣子が雑木林での殺人を目撃、馬場の携帯を手に入れて夫を殺害、そして浅田を呼び出して安物の花瓶で殺した」という話をするが、宣子は「スタジオの近くのスーパーで買い物をしたから犯行を目撃できない」と返し、当日のレシートを渡す。
  • スーパーに行くとレシートの品目と値段は一致したものの購入した牛乳より10円安い牛乳があるのにそちらを買っていないことを右京は疑問に思う。しかし、宣子は家計簿の添削指導をしていると知り、それで送られてきた家計簿に添付されていたレシートの可能性があると宣子に指摘すると「それが決め手になるかどうかはそちらの問題」と一蹴される。
  • 宣子のDVD収録にリンゴの皮むきで右京が参加。ナイフはスタジオのキッチンから右京が勝手に選び、皮むきを披露。皮むき後、ナイフをぴったりのさやに入れて宣子に渡す。
  • さやは浅田が所持していたさやと同じサイズの物で、右京は「ナイフが消えてさやだけが残っていたのは思わぬナイフの発見に犯人がかなり慌てたと思った、ナイフの処理は大概の場合自分の行動範囲内でしか方法を思いつかない、翌日にうそをついてまでスタジオに行ったのはスタジオのキッチンの他のナイフに紛れさせるため」と指摘。宣子は「あなたの言う通り、通報して警察官が来た時に浅田がナイフを持っていたことに気付いて慌てて隠したがさやだけ残っているとは考えもしなかった」と認める。「でも私の人生で一番無駄だった夫を節約できて後悔していない」と付け加えるが、右京は「殺人こそ一番の無駄遣い、一瞬にして殺した方も殺された方も一生が終わるのだから」と指摘。
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感想/気になる点など

  • 松原真澄からの着信番号は「09049907」に見える(上しか見えないけど)。これは相棒5 第20話 「サザンカの咲く頃」の嶋村課長(小野田の元部下)の番号と一致。同じ携帯からかけて着信履歴を残したのか?
  • 死んで2日も経ってて、「死亡推定時刻が午後10時から10時半の間」と細かい時間までわかるものなの?
  • 松原宣子(伊藤かずえ)からアリバイの証拠として渡された数日前のレシート。最初に出てきた時には一部の値段が指で隠れた状態で映り、合計は1832円。別のシーンでは、合計は指で見えないけど、以下の通り。
    みかん 320
    トマト 190
    レモン 110
    とり肉 320
    しょうゆ 138
    牛乳 208
    鶏卵 130
    れんこん 210
    レタス 192
    これ、一の位を見ただけで、合計と合わないのは一目瞭然。だからこそ、同じシーンで合計とそれぞれの値段が映らないようにしてたのか。
    あと、しょうゆや牛乳だったら普通商品名を記載するだろうし、野菜は商品名はないかもしれないけど、単価と数量(個数や重さ)を記載するんじゃない?
    しかも、同じ商品でも日(曜日)によって値段は違ったりするから、品目と値段が一致したからその店のレシートだ、とするのは間違いでしょ。
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キャスト

水谷豊:杉下右京
寺脇康文:亀山薫
高樹沙耶(益戸育江):宮部たまき
川原和久:伊丹憲一
大谷亮介:三浦信輔
山中たかシ(山中崇史):芹沢慶二
山西惇:角田六郎
六角精児:米沢守
伊藤かずえ:松原宣子(節約主婦)
平良政幸:松原真澄(宣子の夫、2年前にリストラされて無職)
光宣:浅田裕久
後川佳織:馬場香織
岡村洋一:篠田(Midoriya出版)
志水正義:大木長十郎
永田恵悟:棚橋(スーパーの店員)
鈴木みさと(おかのみさと):「らくらく節約術」のアシスタント
久保田龍吉:小松真琴

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ロケ地

劇中の場所 撮影場所
STUDIO KC(外観) 東映東京撮影所 スタジオ21

<撮影場所ごとのまとめ>
東映東京撮影所:STUDIO KC(外観)

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