杉下右京の気になる言動 「時効」編

他人の「罪」に対して苛烈な杉下右京ですが、時効となった行為に対して一貫した態度ではないと思ったので調べてみました。

内容
シーズン3 第11話 「ありふれた殺人」 罪を犯したことについて責めるようなことは言わず
シーズン3 第19話 「異形の寺」 「僕は真相が知りたいだけ、捕まえる気ならばとっくに捕まえている、遺骨を引き取るのは(死体遺棄の時効となる)1週間経ってからでも構わない(公正証書原本不実記載の時効はまだだから)、あなたに任せる」と言って逮捕せず
シーズン5 第1話 「杉下右京 最初の事件」 「時効前に告白を聞いてしまった以上、われわれはあなたを逮捕しなければなりません」と相手任せにせず逮捕すると宣言
シーズン8 第11話 「願い」 「たとえ時効になって罪に問えなくてもあなたが遥さんを手にかけたという事実は消えるものではない、時効で全てが許されると思ったら大間違い」と責め立てる
シーズン10 第1話 「贖罪」 神戸が「証言はうそ」と認めたのに対して「とっくに時効」と返す
シーズン14 第7話 「キモノ綺譚」 「死体遺棄などは時効、幸子さんの死亡届を故意に出していないのは少なからず法に触れるので正しく届け出てください」と優しく言う
シーズン20 第9話 「生まれ変わった男」 「死体遺棄はれっきとした犯罪、すでに時効とはいえ許されることではない」と責め立て、「翼くんの死亡届を出さずその戸籍に太陽くんを入れていることも法に触れる、これを機に正しく届け出てください」と付け加える

まとめるとこんな感じですが、「ありふれた殺人」では右京が直接話したのは自首してきた段階でまだ本当に犯人かわからなかったため特に責めたりしないのは当然といえば当然ですし、「キモノ綺譚」で優しく言っているのは死体遺棄をした本人ではなく娘に対して言っているからでこれも責めたらおかしいのでいいのですが。
「異形の寺」では死体遺棄の時効前なのに逮捕せず「あなたに任せる」と言ったのに対して「杉下右京 最初の事件」では「時効前に告白を聞いてしまった以上、われわれはあなたを逮捕しなければなりません」と相手任せにせず逮捕すると宣言し、「生まれ変わった男」では「死体遺棄はれっきとした犯罪、すでに時効とはいえ許されることではない」と責め立てる。雀蓮は深く反省して出家までしたから、時効前に出頭するだろうことを見越して逮捕せずに任せたのでしょうか? では、宗家は反省していないか時効前に出頭しないだろうと考えたのですかね?
「贖罪」では「とっくに時効」と言って神戸を責めたりはしませんでしたが、「たとえ時効になって罪に問えなくても君が偽証をしたという事実は消えるものではない、時効で全てが許されると思ったら大間違い」「偽証罪はれっきとした犯罪であり、すでに時効とはいえ許されることではない」とはならないのでしょうか? 「とっくに時効」という言葉からは、少なくとも右京は許したという印象がありますが、なぜ? 神戸には反省の色が見えたから?
調べてみて、右京の「時効になった犯罪」に対する一貫性のなさが浮き彫りになったのではないかと思います。誰が悪いかといえば脚本家ということになるのでしょうが。

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