プロ野球よりは草野球でよく使われる「テイクワンベース」という言葉。
送球がベンチやスタンドに入るなどした場合ボールデッドとなり、ランナーが1つずつ進塁できるというものですね。
草野球では「テイクワンベース」とされていますが、本当は状況によって「テイクワンベース」と「テイクツーベース」の2種類あります。
テイクワンベース:投手がプレートを踏んだ状態で投げた場合
テイクツーベース:上記以外
つまり、投球を捕手が弾いてベンチに入るなどした場合や、プレートを踏んだままけん制球を投げてベンチに入るなどした場合はテイクワンベース。
打者が打った打球の処理やプレートを外したけん制球がベンチに入るなどした場合はテイクツーベース。
また、どの塁を起点とするかというと、打球を処理した直後の内野手の送球の場合は投球時に占有していた塁、それ以外は野手の手からボールが離れた時に占有していた塁です。
これが草野球での一般的なテイクワンベースは、ボールデッドになった瞬間に到達していたと考えられる塁を起点に1つ進塁できるとなるので、「内野ゴロを悪送球してボールデッドとなった場合」は打者走者は通常のルールでも草野球の一般的なテイクワンベースでも2塁に行くのですが、「ショートライナーで飛び出した1塁ランナーを刺そうとしたが悪送球になった」という場合は、通常のルールでは3塁まで行き、草野球の一般的なテイクワンベースでは2塁で止まる、ということになります。
で、今日の試合では「1死2塁でサードゴロを大山が悪送球してカメラマン席に入る(送球前に2塁ランナーは動かず)」ということがありました。
野手の送球なのでテイクツーベース。起点となるのは、打球を処理した直後の内野手の送球なので、投球時に占有していた塁。ということで、2塁ランナーはホームに還り、打者走者は2塁へと進塁ということに。
しかし、実況は「テイクワンベース」と繰り返し、2塁ランナーだった鈴木誠也も3塁で止まり、塁審にホームへ行くよう促されてホームへ。
これが「草野球の一般的なテイクワンベース」だったら23塁でしたけどね。実況の人はもう少しルールを勉強してもらってもいいんじゃないですかね。誠也は……そこまで細かいルールは覚えなくてもいいかなと思います。
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