相棒3 第9話 「潜入捜査」

放送日:2005年1月9日

第9話
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あらすじ

公式

消えた公安刑事の行方は…?
潜入捜査をする右京と薫に危機が!?
スリルとサスペンスの新春2時間スペシャル!

 右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)は、小野田(岸部一徳)の個人的な依頼で急成長のITベンチャー企業で潜入捜査をすることになった。若手社長の北潟(保坂尚輝)に過激派を金銭面で援助しているという容疑が持ち上がり、公安が刑事を社員として潜入させていたが、1カ月ほど前から消息不明になってしまったという。偽名を森本(小林高鹿)というその男に一体何が起こったのか。非公式で調べて欲しいという小野田の半ば強引な依頼を断りきれず、右京は警備員として、薫は設備管理員として北潟の会社に潜入する。
 深夜、巡回中の右京が細工したことで、社長室の蛍光灯が付かなくなった。さっそく薫が社長室へ。それとなく周囲を伺いながら作業を続ける薫。すると、北潟宛てに差出人が森本となった小包が届けられた。そして中には切断された左腕が…。

 鑑識の調べで左腕が森本のものと判明した。一方、右京は深夜の巡回を利用して、森本と付き合っていたと噂される聡子(吉野きみか)のデスクを調べる。すると、引き出しの中から「from T.M with love」と刻印がある指輪が出てきた。
 T.Mは森本達也のイニシャルだ。やはり森本と聡子は恋仲だったのか。確信する薫に右京は、本当に愛する人に偽名のイニシャルを刻んだ指輪など贈るだろうか、と疑問を口にする。しかも会社の引き出しに入れっぱなしにするのも不自然だ…。

 しかし、聡子と接触した薫は聡子が森本を嫌っていたとは思えない。ナンパを装い改めて聡子に接近、カラオケデートに成功する。聡子が歌っていると、バッグの中で聡子の携帯が鳴った。目ざとく気づいた薫は発信者に「森本達也」とあるのを確認。やはり森本は生きているのか。薫はカラオケ店を出ると、別れるふりをして聡子を尾行、確認しようとするが、意外にも聡子は誰にも会わず自宅マンションへ帰ってしまった。拍子抜けした薫だが、森本は聡子の部屋で待っていた可能性もある。が、森本の携帯から電話が入ったというだけで、森本が生きているという確証はない。右京に報告しながら、さまざまな可能性を探っていると、角田課長(山西惇)が左腕のない黒焦げ死体を釣り上げたと部屋に入ってきた。

 左腕がない、ということは森本の遺体か。が、昨夜、森本の携帯から聡子に電話が入ったことは間違いない。右京と薫は聡子の部屋を訪ねることにする。
 昨夜の尾行に従い聡子のマンションへとやってきた右京と薫だが、郵便受けに聡子の名前がない。昨夜確認したはずなのに…。薫はしきりに首をかしげるが、どうやら何者かに尾行をかぎつけられ、薫をまくために郵便受けなどに細工をしたらしい。森本は公安の刑事。仮に森本が聡子を呼び出すとしたら、かなり慎重になるはずだ。薫の尾行などいとも簡単に気づき、逃れる手段を聡子に指示した可能性もある。

 黒焦げの死体が森本のものと判明した。しかも死後2日は経過しているという。ということは、聡子に接触してきたのは森本ではないことになる。では、いったい誰が…!?いずれにしても聡子に直接確認する必要がある。右京は深夜の巡回を装い、社員のデスクにあった社員名簿から聡子の住所を調べようとする。
 と、そのとき北潟が突然入ってきた。あわてて巡回とごまかす右京だが、規定の時間ではない。不審を抱いた北潟に問い詰められた右京は苦境に立たされる…。

ネタバレあり

  • 右京と亀山は、小野田の個人的な依頼で急成長のITベンチャー企業で潜入捜査をすることになった。若手社長の北潟に過激派を金銭面で援助しているという容疑が持ち上がり、公安が刑事を社員として潜入させていたが消息不明になってしまったという。森本という偽名で潜入した男に一体何が起こったのか。非公式で調べて欲しいという小野田の半ば強引な依頼を断りきれず、右京は警備員として、亀山は設備管理員として北潟の会社に潜入する。
  • 北潟宛てに森本が差出人の荷物が届き、開けると切断された左腕が。
  • 右京は夜間に森本と付き合っていたと噂される聡子のデスクを調べる。すると、引き出しの中から「from T.M with love」と刻印がある指輪が出てきた。T.Mは森本達也のイニシャルだが、右京は「本当に愛する人に偽名のイニシャルを刻んだ指輪など贈るだろうか、会社の机の引き出しに入れっぱなしにするのも不自然」と疑問を口にする。
  • 亀山はナンパを装い聡子に接近し、カラオケデートへ。聡子が歌っている際、聡子の携帯電話が鳴り、発信者が「森本達也」となっているのを確認。亀山はカラオケを出た聡子を尾行するが聡子はマンションへ帰宅。
  • 角田が「左腕のない黒焦げの死体」を釣り上げる。
  • 右京と亀山は聡子のマンションに行くが、確認したはずの郵便受けの名前はなく、聡子には協力者がいて亀山の尾行をまかれたと推理。
  • 遺体の身元が森本と判明し、公安が出てきて捜査一課は手を引くことに。それに不満を持った伊丹は美和子に「チヨダ(公安警察の秘密部隊、非合法活動もお手のものの精鋭部隊)の人間で森本は偽名」と情報提供。
  • 右京が深夜に社員名簿から聡子の住所を調べていると北潟が来て怪しまれるが同僚の葛城の助け船で難を逃れる。しかし、葛城により警察に突き出されて右京は黙秘したため留置場へ。
  • 翌朝亀山が右京の身元引受人となり釈放される。聡子の部屋へ行くが応答はなく、携帯電話にかけると部屋の中から着信音が聞こえたため管理人に鍵を借りて部屋に入ると聡子の遺体発見。聡子の指輪は会社のデスクにあったのと同じデザインだが内側のイニシャルは違い、森本の本名のイニシャルではないかと推理。
  • 森本が聡子に接触したのは北潟が聡子と親しかったからではないかと推理して北潟に話を聞くと、北潟は森本に公安と見抜いて聡子との会話などを録音したことや会社から出て行くよう告げたことを認めるが、殺害は否認。
  • 右京は「北潟も今回の一件で殺意を持ったことがあるかもしれないが実行に移すか疑問、聡子は扼殺だがナイフが部屋に落ちていた、ナイフは聡子の凶器ではないか、あの現場で殺意を持っていたのは犯人ではなく聡子」と推理。そして、「聡子が殺意を抱いたのは森本の携帯で連絡を取ってきた人物から真実を聞いからで、その人物に1人心当たりがある」と言う。
  • 葛城が出勤しようとしたところに右京と亀山が現れ、かつてチヨダの管理官をしていた小野田に顔を確認させて葛城が公安と確認。右京が「正体を見破られるという大失態を演じたばかりかひどい屈辱を味わわされて森本はは自ら命を絶った、そんな彼の不名誉な痕跡を消したくて燃やしたのではないか」と聞くと、葛城は「森本は北潟に殺された、せめて敵は取ってやらないと気が済まない、じわじわ追い詰めてやるつもりがとんだ邪魔が入った、聡子には森本の手紙を届けた、その手紙に今回の顛末が記されていた」と認める。さらに右京が「聡子が殺されたが犯人はおそらく北潟、あなたに勝手に敵討ちさせるわけにはいかない」と言うと葛城は帰ろうとするが、亀山が「あなたも死体損壊と遺棄、帰ってもらっては困る」と止めるが車で逃げられる。しかし右京は「彼の行き先はわかっている」と車を走らせる。
  • 葛城が待つ競技場に北潟が現れる。葛城が「出てこい」と言うと、右京と亀山も姿を現す。葛城は自分と北潟を手錠でつなぎ、爆弾を見せて「聡子を殺したことを認めれば逃がしてやる」と脅迫。北潟は「正当防衛、聡子に殺されそうになった」と聡子を殺したことは認める。続けて「逃がしてくれるんだろ? どこへ?」と聞くと葛城は「絶対に捕まらない場所」と返す。亀山が「考え直せ、こんなことして何になる」と説得するが葛城は「自己完結、ただそれだけ」と意に介さない。しかし右京が「北潟は今後の人生のかなりの時間を犯罪者として生きることになるがかなりの苦痛で屈辱、そんな屈辱を味わうくらいならここで一瞬のうちに思うのも当然、そこで提案だがどうせ敵を討つならば一瞬のうちに終わらせるのはもったいない、死ぬ覚悟をしている人間を殺すのは思うつぼ、本人が死ぬよりも嫌がっている屈辱を味わわせてやる方が敵討ちになる」と言うと、葛城は手錠を外して1人で死のうとする。右京は葛城を説得しようとするが、葛城は構わずカウント。いよいよ起爆装置を押そうとした瞬間、銃声が響き、脳天を撃たれ倒れる。射殺したのは公安で、葛城の遺体を回収してすぐに立ち去る。
  • 右京と亀山は小野田に抗議するも、「公安に刑事が敵討ちを企てていることを伝えはしたが狙撃の指示などしていない」と答える。
  • 右京は「自己完結のチャンスを僕が奪ったのだろうか、もっと彼の気持ちをくむべきだったか」と自問。亀山は美和子に事件の顛末を語り、美和子は「記事にする」と約束。
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キャスト

水谷豊:杉下右京
寺脇康文:亀山薫
鈴木砂羽:奥寺美和子
高樹沙耶(益戸育江):宮部たまき
川原和久:伊丹憲一
山西惇:角田六郎
六角精児:米沢守
山中たかシ(山中崇史):芹沢慶二
片桐竜次:内村完爾
小野了:中園照生
温水洋一:葛城貫太郎(警視庁公安部、警備員として潜入)
吉野きみか:設楽聡子(株式会社DRAGON社員)
小林高鹿:森本達也(警視庁公安部、北潟の会社に潜入)
武発史郎:元麻布署刑事(腕が届けられて会社に来た刑事)
網野あきら:設備管理員(亀山の潜伏先の職員)
歌川椎子:監察医
嶋田豪:元麻布署刑事(腕が届けられて会社に来た刑事)
志水正義:大木長十郎
橋沢進一:元麻布署刑事(森本達也の失踪を担当)
久保田龍吉:小松真琴
平田康之:元麻布署刑事(右京を取り調べた刑事)
天田暦:小早川(警視庁公安部)
安藤彰則:元麻布署刑事(右京を取り調べた刑事、机をたたく)
細野太郎:警視庁公安部刑事
秋本渚:
権藤七彦:「森本からの荷物」を受け取った社員
江藤大我
ごっちくん:北潟の会社のそばでお手玉などをしていたパフォーマー
迫田孝也:幸福宅配便 配達員
赤池高行
トム:
保坂尚輝:北潟誠吾(株式会社DRAGON社長)
岸部一徳:小野田公顕

相棒 複数の役で出演した人(シーズン3)
「相棒に複数の役で出たことのある人」、シーズン3出演分です。第1話、第2話、第3話「双頭の悪魔」山口剛・菅原謙次(逃亡中の覚醒剤の売人)(相棒2〜警視庁ふたりだけの特命係)・鹿手袋を刺した男(相棒3第1話)研丘光男・所轄の刑事(相棒1第7話...
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ロケ地

劇中の場所 撮影場所
エクセルタワービル(北潟の会社の入っているビル) 富士ソフト本社ビル
北潟の会社の近くっぽい感じで出てきた場所(右京と亀山が話をしたり亀山が設楽聡子に話し掛けたりした場所) 品川インターシティー
北潟が伊丹と芹沢を乗せて通った道 北通り(新宿)
北潟が伊丹と芹沢を乗せて通った道 南通り(角筈橋)
遺体を釣り上げた場所 辰巳の森海浜公園近く
新宿三丁目駅 入り口 新宿三丁目駅 入り口
伊丹と美和子が話をした場所 芝公園
亀山が美和子と話をした店 FLAGS CAFE
元麻布署(亀山が来た時に右京がいた部屋) 東映東京撮影所 Gスタジオ リハーサル室
釈放された右京と亀山が車で通った道 都道446号線(赤塚公園付近)
右京と亀山が北潟と一緒に歩いた道 港区民斎場 やすらぎ会館前の道
右京と亀山が北潟と一緒に歩いた道 南青山陸橋
右京と亀山が北潟と一緒に歩いた道 六本木トンネル(都道319号線の側道?)
エクセルタワービル 地下駐車場 さいたまスーパーアリーナ 地下関係者駐車場
葛城が射殺された場所 横浜国際総合競技場
警察庁 最後の方で小野田と話した後に歩いた通路 さいたまスーパーアリーナ 地下関係者通路

<撮影場所ごとのまとめ>
富士ソフト本社ビル:エクセルタワービル(北潟の会社の入っているビル)
さいたまスーパーアリーナ[HP]:エクセルタワービル 地下駐車場、警察庁(最後の方で小野田と話した後に歩いた通路)
品川インターシティー:北潟の会社の近くっぽい感じで出てきた場所
東映東京撮影所:元麻布署(亀山が来た時に右京がいた部屋)
辰巳の森海浜公園近く:遺体を釣り上げた場所
芝公園:伊丹と美和子が話をした場所
横浜国際総合競技場:葛城が射殺された場所
新宿三丁目駅 入り口:新宿三丁目駅 入り口
北通り(新宿):北潟が伊丹と芹沢を乗せて通った道
南通り(角筈橋):北潟が伊丹と芹沢を乗せて通った道
都道446号線(赤塚公園付近):釈放された右京と亀山が車で通った道
港区民斎場 やすらぎ会館前の道:右京と亀山が北潟と一緒に歩いた道
南青山陸橋:右京と亀山が北潟と一緒に歩いた道
六本木トンネル(都道319号線の側道?):右京と亀山が北潟と一緒に歩いた道

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