放送日:2002年12月25日
シーズン1の最終回。第11話 「右京撃たれる~特命係15年目の真実」の続き。
あらすじ(ネタバレあり)
- 亀山も警察庁に異動し、一緒に捜査を始める。
- 15年前、北条晴臣という大使経験者の公邸でのホームパーティーの最中に武装グループが押し入って側近や家族らを人質にして籠城したが交渉で人質が6人(北条、柳田幹夫、山本俊彦、鈴原慶介、田口猛、木村紳一郎で公邸料理人の鈴原以外は外務省所属)となったところで強硬突入して犯人全員と隊員3人が死亡。人質の柳田も流れ弾に当たって死んだ。そして、生き残った人質のうち3人(木村、山本、田口)がここ1年で変死、捜査資料によると全員事故死という扱いだがいずれも「落ちて」死亡している。
- 小野田は北条と会うが、ここ1年特に変わったことはないという。
- 美和子に「この事件が終われば運転免許試験場が待っている」と言われ、亀山は小野田に異動先の便宜を図るよう頼む。
- 右京と亀山が鈴原に話を聞きに鈴原が経営をする店に行くが誰もおらず、店内を探すと鈴原の遺体を発見。右京は店で一番高いワインが開けられていることに気付く。右京は「後片付けを終えて店を閉めた後に来訪者があって一緒にワインを飲んだがグラスを洗う前に鈴原は殺された」と推理。ワイングラスの一つは鈴原の指紋が出たがもう一つはわからないという。
- 右京と亀山が北条に会いに行くと門のところで川端蘭子と会い、北条と取り次ぐよう頼むが、その際「閣下と呼ばないと返事しない」と忠告される。閣下に話を聞くと、閣下は「犯人に心当たりはない、ここしばらく鈴原の店には行ってない」と答える。
- たまきの名刺を間違えて渡したふりをして手に入れた閣下の指紋を確認すると、ワイングラスの指紋と一致。
- 翌日小野田が閣下に確認すると、「確かに店に行ってワインを飲みながら鈴原と食事をしたが11時ごろ帰った、命を狙われているから鈴原にもくれぐれも注意するように言った、(店に行ったと右京に言わなかったのは)尋問口調が癇に障って本当のことを話すものかと思った」という。
- 蘭子に話を聞くと、1年ほど前に柳田邦夫という人からの手紙が届いてから閣下は寝ている間にうなされるようになるなど様子がおかしくなったという。
- 拘置所の石嶺に15年前のことを聞くと、石嶺は「私と萩原は先に入った3人に遅れて大広間に入った、人質は犯人の1人と一緒に上にいた、上にいた工藤と撃ち合いになったと思われる、銃撃戦が終わった直後に2発の銃声が聞こえた、慌てて上に上がると犯人と工藤と柳田の3人が倒れていた、萩原に工藤を任せて人質を下へ誘導した」と説明。
- 石嶺との面会を終えると、廊下で萩原とばったり会い、話を聞こうと約束を取り付ける。
- 亀山の異動先が捜査一課に決まる。
- 萩原に話を聞くと、「2発の銃声は覚えている、その後上に上がって犯人と工藤と柳田が死んでいるのを見つけた、われわれ隊員は危険を覚悟の上だし犯人は言わば自業自得だが柳田はあそこで死んで無念だったと思う」という。また、萩原は肺がんで長くはないという。
- 右京は柳田からの手紙の内容も気になるが蘭子が差出人が柳田であると覚えていることも気にする(閣下の様子がおかしいから後で差出人を調べたなら内容も確認するはずだが内容がわからなくて差出人だけわかるというのはおかしいと考える)。
- 右京は調べ物のために特命係の部屋へ。15年前の資料を見ていて、犯人、工藤、柳田の倒れた位置を確認。そこへ亀山が来て、「柳田に娘がいて名前が蘭子、奥さんの旧姓は川端」と知らせる。
- 蘭子に話を聞くと、蘭子は「よくも俺を殺したな この恨みは必ず晴らしてやる」と手紙の内容を説明。さらに「(閣下が父を殺したという)証拠がないから閣下に近づいた、でも近づいたからとそんなに簡単に確かめられないので手紙を出した、そういう疑いを持ったのは母の遺品から出てきた手紙に『父が北条晴臣に撃ち殺された』とあったから」と言うと閣下が現れる。柳田が死んだ時の状況を聞くと、「9時ジャストに突入があった(差し入れた食料にメモがあり突入があることを事前に知っていた)、2階に上がってきた隊員と犯人の撃ち合いがあり隊員と犯人は相打ちになったようだが柳田が様子を見に行くと犯人はまだ息があったようで闇雲に撃った犯人の1発が」と説明。右京が「階段から犯人、隊員、柳田の順に倒れておりその説明はおかしい」と反論すると閣下は「混乱の最中のことだから記憶の混乱もあるかもしれないが柳田は流れ弾に当たって死んだ」と強調、蘭子に「荷物をまとめてとっと出て行け」と吐き捨てて立ち去る。
- 蘭子の母宛ての手紙を探すと蘭子の部屋は荒らされており見つからず。蘭子が閣下に確認すると閣下は手紙を燃やしたと言い、「おまえは俺が飼っていた犬」と侮辱。逆上した蘭子は閣下を刺そうとするがガラスが割れる音で気付いた右京らが止めに入り、右京は「傷害の現行犯で逮捕」と告げる。
- 右京が「今夜から蘭子の泊まる場所がない」と気にすると、亀山が「逮捕したでしょ」と指摘するが右京は「覚えてない」ととぼけ、花の里に連れて行く。蘭子の母宛てに届いた手紙の内容を聞くと、「要約すると『父は北条に撃ち殺された、おそらくそれは間違いない』という内容で撃ち殺された時の状況は具体的には書かれていなかった」という。
- 小野田は「閣下が柳田を殺したとしてその事実を知っているのは5人、ところが柳田から脅しの手紙が来て事実を知っている4人に向けられて次々に殺した、3人の死が事故で処理されたと思ったら捜査の手が伸びてきたので実行犯の鈴原を殺した」と推理。
- 亀山が「犯人に息があったというのはできすぎ」と言うと、右京は「あるいは工藤は息があったのかも、そうであれば萩原しか聞けなかった、萩原に15年前の話を聞いてもあえてそれを隠したとしたら」と考える。
- 萩原が「鈴原殺害の容疑者が捕まった」と閣下を連れ出す。
- 閣下も萩原も所在がつかめず、右京と亀山は15年前の大使公邸を目指す。
- 萩原は閣下を拳で黙らせて15年前の大使公邸へ。萩原は「15年前にあなたが柳田と工藤を撃ったことを工藤から聞いた、証拠はないが工藤を信じるかあなたを信じるか、俺は工藤を信じてかたきを討つ」と閣下に銃を向けるが、そこへ右京と亀山が現れ、「そこまでにしましょう、君が鈴原を殺したんですね、縛り方が一緒」と指摘。萩原は「3人を殺したのは鈴原と白状させた、こいつに命じられて殺したらしい」と返す。さらに閣下に銃を向け柳田を殺した理由を問うと閣下は「あいつが裏切った、公金横領の事実を告発した文書を送りやがった」と説明。萩原は「これが真相、置き土産」と言って自殺しようとするがとっさに取り押さえて止める。萩原は「あなたは変わらない、どんな命も同じ重みだと思っている、極悪人の命だろうと善人の命だろうと。でも本当に命に差はないか?」と問うが右京は「僕はないと思う」と答え、萩原を逮捕する。亀山は閣下の縄を解き、立ち上がらせて殴る。
- 萩原は「当時事実を上層部に伝えはしたが結果は自分が昇任することになり忘れるよう言われて重大な疑惑を胸にしまい込んだ、どんどん出世したが出世すればするほど心は虚しくなった、(蘭子の母に手紙を書いたのは)少しでも重荷を分散したかったからだろうか、(がんになって)神様に背中を押された気がした」と供述。
- 小野田は閣下と取引し、「閣下の名誉を守る(今回の件で起訴しないし15年前のことも公表しない)代わりに洗いざらい話してもらう、柳田からの告発を握りつぶした幹部の全ての名前を」と決める。亀山は抗議するが小野田は「証拠がない、殺したと言ったのは萩原に拳銃で脅されて言わされたと言われたらどうする、それとも他に証拠あるか」と聞く。小野田は「このチームはもう終わり、2人は警視庁に戻ってもらう」と言うと、右京は「証拠は必ず見つける、限界があるとすれば諦めた瞬間」と宣言して部屋を出て、亀山も「運転免許試験場が俺を待っている」と部屋を出る。
- 右京と亀山は「有無を言わせぬ証拠をつかんで絶対に捕まえる」と蘭子に宣言。
感想/気になる点など
- 誰もおらず玄関が施錠されているレストランに勝手に入っていいの?
- 蘭子(池脇千鶴)がはさみを手に北条晴臣(長門裕之)に襲いかかって、右京が「傷害の現行犯で逮捕します」って言うんだけど、連れていった先は花の里・・・それはさすがにまずいんじゃないの? どういう理由があろうとも、罪を犯した人間を野放しにしていいわけ?
- 亀山北条を殴る
-
追記
- 亀山が警察庁初日に背広で現れて右京は「いささかがっかり」って言ったけど、亀山は特命係初日にも背広で現れており、「以前と同じ」と言えるのでは? どうして失望するの? 小野田は「権威とはそういうもの」と言うけど、そういう意味では亀山は特命係にも「権威」と感じていたか(特命係異動も栄転と捉えていたので)。
キャスト
水谷豊:杉下右京
寺脇康文:亀山薫
鈴木砂羽:奥寺美和子
高樹沙耶(益戸育江):宮部たまき
川原和久:伊丹憲一
大谷亮介:三浦信輔
山西惇:角田六郎
六角精児:米沢守
片桐竜次:内村完爾
小野了:中園照生
岸部一徳:小野田公顕
池脇千鶴:川端蘭子(柳田幹夫の娘)
長門裕之:北条晴臣(元大使、15年前は条約局長)
影山英俊:木村紳一郎(条約課長、15年前の人質)
高尾一生:田口猛(外務省職員、15年前の人質)
松永英晃:警視庁上層部(15年前に萩原から疑惑を聞いて出世させた)
遠藤たつお:山本俊彦(外務省秘書官、15年前の人質)
川島宏知:鈴原慶介(公邸料理人、15年前の人質)
高田裕司:柳田幹夫(外務省職員、15年前の籠城事件で北条に撃たれる)
遠藤直樹:
問田憲輔:15年前に北条の家を襲った犯人
江藤大我:15年前に北条の家を襲った犯人
長沢一樹:15年前に北条の家を襲った犯人(犯人グループのリーダー)
徳井広基:15年前に北条の家を襲った犯人
佐野元哉:
川倉正一:元緊急対策特命係、15年前に死亡
大島隆宏:
遠藤哲司:
堀岡真:鈴原の事件の所轄の刑事?
植草栄治:
豊田大:
志水正義:大木長十郎
河合隆磁:
市川貴代花:
久保田龍吉:小松真琴
岩瀬裕二:
永嶌花音:蘭子(少女時代)
森本レオ:石嶺小五郎(元緊急対策特命係)
内藤剛志:萩原壮太(富士見署署長)
ロケ地
劇中の場所 | 撮影場所 |
---|---|
北条の家 | 大森武蔵野苑 |
木村紳一郎が死んだ場所 | 鳩ノ巣渓谷 |
警視庁 廊下 | 川崎マリエン |
聖和女子大学 | 浴風会 |
右京と亀山が蘭子に話を聞いた場所 | 江戸城外堀 四谷見附 |
東京拘置所 廊下(右京と亀山が石嶺と面会後に萩原と話をした場所) | 東映東京撮影所 本館 2階 廊下 |
警視庁? 警察庁?の駐車場 | オズスタジオシティ 駐車場 |
富士見署 外観 | タムラ製作所 |
警視庁 刑事部長室 | 川崎マリエン |
北条が支援しているボランティア団体の会合が行われた部屋 | 東映東京撮影所 Gスタジオ 会議室 |
蘭子を車に乗せて通った道 | 都道14号線(高井戸付近) |
萩原が北条を迎えに来た場所 | ホテルカデンツァ光が丘 オフィス棟 |
警視庁 会議室 | 川崎マリエン 第1会議室 |
右京と亀山が歩いた道 | 国会前の道 |
ラストのスクランブル交差点 | 渋谷 スクランブル交差点 |
<撮影場所ごとのまとめ>
東映東京撮影所[当ブログの記事]:東京拘置所 廊下(右京と亀山が石嶺と面会後に萩原と話をした場所)、北条が支援しているボランティア団体の会合が行われた部屋
大森武蔵野苑:北条の家
鳩ノ巣渓谷:木村紳一郎が死んだ場所
川崎マリエン[HP][当ブログの記事]:警視庁(廊下、刑事部長室、会議室)
浴風会[HP]:聖和女子大学
江戸城外堀 四谷見附:右京と亀山が蘭子に話を聞いた場所
オズスタジオシティ:警視庁? 警察庁?の駐車場
タムラ製作所[HP]:富士見署 外観
都道14号線(高井戸付近):蘭子を車に乗せて通った道
ホテルカデンツァ光が丘[HP]:萩原が北条を迎えに来た場所
国会前の道:右京と亀山が歩いた道
渋谷 スクランブル交差点[当ブログの記事]:ラストのスクランブル交差点
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