放送日：2023年11月8日
あらすじ
公式
特命係がまたも事件を呼び寄せる！
美しき女優の証言は嘘か、真実か？右京（水谷豊）と薫（寺脇康文）が連れ立ってクラシックコンサートに向かっていたところ、血まみれの女性に遭遇。部屋をあらためると、ナイフが胸に突き刺さった男性の遺体が。署で事情を聞くと、女性は小さな劇団を主宰する久保崎美怜（藤井美菜）という女優で、死亡した男性は数日前、オーディションで審査員を務めていた舞台演出家だという。美怜は、男性にしつこくつきまとわれた上、突然マンションに押し掛けられ、乱暴されそうになったと証言。無我夢中で抵抗するうち、ナイフが刺さってしまったという。薫は正当防衛だと直感するが、右京は状況に違和感を覚え、彼女が“女優”であることに引っ掛かっていた。美怜の周囲を調べると、主宰する劇団は活動休止状態で、金銭的に困窮していたことが判明。それでも活動は続けていたというが、関係者からは美怜が、「才能に悩んでいた」との証言も聞かれる。さらに、彼女の過去についても、驚くべき事実が明らかになる。
刺殺事件で正当防衛は成立するのか？
真相に繋がる女優の重大な過去とは!?
右京の観察眼が驚愕の事実をたぐり寄せる！ゲスト：藤井美菜
ネタバレあり
- 日米合作映画Under a Strange Sky（見知らぬ地で、仮題）のオーディションが行われる。そこで工藤祐一は久保崎美怜に「独りよがりだった」とダメ出し。
- 右京と亀山が歩いていると手を血で染めた久保崎美怜に出会う。「警察を呼んでくれ」と言われたため話を聞くと、工藤祐一を刺したといい、部屋へ行くと工藤祐一の死亡を確認。工藤祐一はオーディションの審査員で、オーディション後に「自分とコネクションができればオーディションで有利になる」などと言われ、部屋に来て襲われたため抵抗し、たまたま手にした果物ナイフで刺したという。
- 右京は「どうしてとっさに果物ナイフを手にできたのか（刃物は通常しまってあり果物などを切った痕跡もない）」と疑問に思う。
- 右京と亀山が劇団Wの稽古場へ行って話を聞くと、「久保崎美怜は以前は演劇集団ホタル座にいた、劇団Wは現在休止状態」だという。
- 久保崎美怜はバイト代の前借りをしていたと聞いてバイト先の居酒屋（洋風居酒屋 伊太利の里）で店長の中村修に話を聞く。
- 映画の制作会社で話を聞くと、「工藤祐一はオーディション審査員ではなく日本ロケのコーディネーター、以前演劇集団ホタル座の女優と何かあって女癖が悪いといううわさがあった」という。
- どうして以前から工藤祐一と知り合いだったのか言わなかったのか聞くと久保崎美怜は「ホタル座が解散して10年以上経っているし工藤も覚えていなかったので知り合いとは言えないと思った」と答える。
- 工藤祐一が殺された時のやりとりが録音された音声（工藤祐一が久保崎美怜に迫ったもの）が匿名で警視庁に送られてくる。それは録音型盗聴器で録音されたものと知り、右京は出雲に調べごとを依頼。
- 久保崎美怜の部屋へ行くと電卓がなくなっており、右京はそれに盗聴器が仕込まれていたと考える。そこに出雲から「久保崎美怜が合鍵を渡すような相手はいない、音声の男は工藤祐一で間違いない」と連絡。そこで「何者かが久保崎美怜に目を付けて合鍵を作成して盗聴していたが事件が起きたことを知って盗聴器が発見されたら面倒になると思って回収、聞いてみると一部始終録音されていたのでヒーロー気取りで警察に送った」と推理。
- 洋風居酒屋 伊太利の里で話を聞く。以前来た時に同じ電卓があったことから中村修が盗聴をしていたのではないかと指摘すると「見逃してよ、正義のためにわざわざ送ってやった」と言うが、右京は「正義を振りかざす前に自分の卑劣さを恥じろ」と説教して電卓を預かる。その時、右京は電卓を見て何か気付く。
- 久保崎美怜に「ボタンの隙間からかすかな光が漏れており盗聴に気付いていたのではないか」と聞くが気付いてなかったと答える。
- 亀山は久保崎美怜が持っていたレシートから事件の前日に久保崎美怜が行った寺を訪ねると、久保崎家の墓（妹の美由が入っている）があり、新しい花が供えてあることに気付く。
- 久保崎美怜は処分保留で釈放となる。
- 亀山が特命係に戻ると右京はトリックがわかったという。
- 右京と亀山は久保崎美怜を訪ねる。久保崎美由の墓に花を手向けたのは演劇集団ホタル座の元劇団員とわかり話を聞いてきて「久保崎美怜の妹の美由が姉を頼って上京して同じ劇団に入った、美由は工藤祐一に乱暴されて久保崎美怜は劇団に『劇団が動かないなら警察沙汰にする』と抗議したが『美由がそれを望むのか』と言われて美由も『芝居は辞めないで、（襲われたことは）もう忘れた』と笑ったためそのままにした、しかし美由はその後自殺、その直後に工藤祐一ホタル座の公演資金を持ち逃げして渡米、ホタル座は資金繰り悪化で解散、そしてオーディション会場で工藤祐一と再会」と久保崎美怜の動機を説明。右京は「あの録音は工藤祐一を巻き込んだ芝居、前半と後半でリバーブ（残響、音が発せられてから消えるまでの時間）が違う、それは空間の広さで決まるためリバーブの長さから空間の広さを逆算することも可能、その結果工藤が刺されるまでの前半は200m3程度（稽古場と同じくらい）で後半は25m3（マンションの部屋と同じくらい）、盗聴器が仕掛けられていることに気付いて工藤殺害の復讐計画を立てた、しつこく連絡してくる工藤に稽古場でなら会ってもいいと誘って盗聴器も移動させたのではないか」と指摘。久保崎美怜は「読み合わせ」として工藤を呼び出し、稽古場で殺した後に音声は刺したところまでで消し、遺体や小道具を移動させて後半を一人芝居で演じたと認める。
感想／気になる点など
- レシート、ミネラルウォーター108円、生花631円で合計739円。で、消費税は54円。相棒の世界では生花の消費税率は8％なのか。
- 予告を見て東映東京撮影所内部と思った場所が、撮影所の外側だった。「撮影所と外部との境界」という点では合ってたけど。
キャスト
水谷豊：杉下右京
寺脇康文：亀山薫
森口瑤子：小出茉梨
鈴木砂羽：亀山美和子
川原和久：伊丹憲一
山中崇史：芹沢慶二
山西惇：角田六郎
田中隆三：益子桑栄
篠原ゆき子：出雲麗音
藤井美菜：久保崎美怜（劇団W 女優、洋風居酒屋 伊太利の里でバイト）
瀬口寛之：中村修（洋風居酒屋 伊太利の里 店長）
石崎日梨：久保崎美由（美怜の妹）
大内厚雄：工藤祐一
朝井瞳子：有村凛（劇団W 劇団員）
島丈明：皆川隆二（グローバルビジョンピクチャーズ（映画の制作会社））
中條サエ子：黒岩希美（演劇集団ホタル座）
藤田昌宏：オーディションの審査員？（久保崎美怜の演技後に「お疲れさまでした」と言った人）
山崎健二：妙南寺（久保崎家の墓がある寺） 住職
主な複数回出演者
- 瀬口寛之は宇津井将史役で相棒18 第11話 「ブラックアウト」に出演。
- 大内厚雄は荒木（医師）役で相棒11 第9話 「森の中」、轟秀和（メディアステップ 経営企画部長）役で相棒12 第17話 「ヒーロー」、押田洋彰（如月リゾート 課長）役で相棒18 第18話 「薔薇と髭との間に」に出演。
ロケ地
| 劇中の場所 | 撮影場所 |
|---|---|
| オーディション会場 | 所沢市民文化センターミューズ マーキーホール[HP] |
| 冒頭で右京と亀山が歩いていた場所 | 東映通り[地図] |
| 右京と亀山が久保崎美怜を保護した場所 | 東映東京撮影所（西門）近くの道[地図] |
| 中野中央署 外観 | さいたま市中央区役所[HP] |
| 劇団W 稽古場 | 高田馬場ラビネスト[HP] |
| 洋風居酒屋 伊太利の里 | 魚介イタリアン酒場 北町商店[地図] |
| グローバルビジョンピクチャーズ（映画の制作会社） | 株式会社フィナンシャル・エージェンシー[HP] |
| 亀山と美和子が話をした店 | バリラックス ザ ガーデン 新宿野村ビル店[HP] |
| 中野中央署 亀山が押収品を調べた部屋 | さいたま市中央区役所[HP] |
| 妙南寺（久保崎家の墓がある寺） | 大平山 法臺寺（法台寺）[HP] |
| 久保崎美由が久保崎美怜を見送った駅 | 上総鶴舞駅（小湊鐵道）[HP] |
| 久保崎美怜と久保崎美由が話をした店 | 所沢市民文化センターミューズ ミューズレストラン Rocco[HP] |
| 久保崎美由が飛び降りた建物 | 東映東京撮影所 No.6ステージ[地図] |
| ラストで右京と亀山が歩いきながら話をした場所 | 国会前庭[地図] |
＜撮影場所ごとのまとめ＞
バリラックス ザ ガーデン 新宿野村ビル店[HP]：亀山と美和子が話をした店
魚介イタリアン酒場 北町商店：洋風居酒屋 伊太利の里
さいたま市中央区役所[HP]：中野中央署
株式会社フィナンシャル・エージェンシー[HP]：グローバルビジョンピクチャーズ（映画の制作会社）
高田馬場ラビネスト[HP]：劇団W 稽古場
所沢市民文化センターミューズ[HP]：オーディション会場、久保崎美怜と久保崎美由が話をした店
大平山 法臺寺（法台寺）[HP]：妙南寺（久保崎家の墓がある寺）
衆議院憲政記念館（国会前庭）[当ブログの記事]：ラストで右京と亀山が歩いきながら話をした場所
東映通り：冒頭で右京と亀山が歩いていた場所
東映東京撮影所（西門）近くの道：右京と亀山が久保崎美怜を保護した場所
上総鶴舞駅（小湊鐵道）[HP]：久保崎美由が久保崎美怜を見送った駅
東映東京撮影所[当ブログの記事]：久保崎美由が飛び降りた建物
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