押谷仁教授(東北大学)のメッセージ

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新型コロナウイルス厚生労働省対策本部クラスター対策班でもある、押谷仁教授(東北大学)のメッセージです。
画像なので文字起こしも兼ねて。

1枚目

東北大学 押谷です。

これまで皆さんに危機感を持ってもらうようにお願いしてきました。しかし、このウイルスは非常に実態の見えにくいウイルスであるために、多くの人と危機感が共有できてこなかったという問題がありました。

現在は多くの皆さんが危機感を持っていろいろな取り組みをしてもらっていますが、逆に危機感のレベルがオーバーシュートしてしまっているようにも感じられます。

私が繰り返し強調してきたことは非常に低いレベルに設定されている人工呼吸器などの集中治療の限界を超える危険性が目前に迫っているということです。

この限界を超えるとこれまで日本の進んだ医療レベルであれば救えたはずの命が救えなくなります。

2枚目

集中治療の限界を超えることとアメリカやヨーロッパで見られている医療全体の崩壊とは非常に大きな隔たりがあります。日本の状況はまだそのようなレベルではまったくありません。

また、日本で緊急事態宣言がされると東京や大阪などの都市封鎖(ロックダウン)がおこなわれるのではという誤った見方も広く見られているようです。

感染者の急増が一定の段階を超えると、感染者が指数関数的に増えていくというのがこのウイルスの特徴です。そうなると都市封鎖をして自宅待機を徹底するしか感染拡大を止めるすべはなくなります。

しかし、現在の日本の状況はそのような状況ではありません。緊急事態宣言をした場合には特定の業種を、法的根拠を持って閉鎖したり、より強い外出の自粛をお願いできるようになりますが、すぐに東京や大阪からの交通が遮断されたりすることはありませんし、その必要がある状況でもありません。東京や大阪の状況はニューヨークなどの状況とは全く異なります。

3枚目

いわゆる「3密」の環境にあるホットスポットに行きさえしなければ、東京や大阪で普通の生活をしていて感染するリスクは非常に低いのが現在の状況です。緊急事態宣言が出ても山手線は通常通り運行されますし、どうしても必要な職種の方は時差通勤などの工夫をした上で通勤をしていただくことなります。

すでに東京や大阪を出ていく人の動きが見られますが、それはウイルスを地方に拡散するリスクのある行動です。地方ではまだ医療機関の準備の十分にできていないところも多く、そもそも医療資源が乏しく高度の医療が提供できる施設も限られています。そのような地域では少数の感染者が出ただけで医療体制は維持できなくなります。

地方には高齢者が多く住んでいて、高齢者施設などに感染が波及すると一気に被害が拡大するという問題もあります。そのようなところにウイルスを拡散するような行動はできるだけ避けていただく必要があります。

4枚目

感染者数が指数関数的に増える、いわゆるオーバーシュートが起こるメカニズムもわかってきています。

我々の解析から「3密」の環境において、大きな声を出すことが多くの感染者を生じさせることがわかってきています。ライブハウスはまさにそのような状況です。

社会不安が増大し、商店・検査センター・医療機関などに多くの人が殺到し大きな声で不満を言うような状況が生まれると感染者が指数関数的に増えると考えられます。

みんなが冷静に行動しそのような状況をつくらないようにすることが日本を守ることになります。

個人の感想

まとめると

  • 日本は集中治療の限界を超える危険性が目前に迫っているが、欧米のような医療全体の崩壊というレベルではない
  • 緊急事態宣言をしてもすぐに交通を遮断するわけではないし、東京や大阪の状況はニューヨークなどとは全然異なる
  • 「3密」の環境にあるホットスポットに行きさえしなければ、東京や大阪で普通の生活をしていて感染するリスクは非常に低い
  • 「3密」の環境において、大きな声を出すことが多くの感染者を生じさせる
  • 東京や大阪から出ていくのは地方にウイルスを拡散するリスクがあるからやめろ

こんな感じでしょうか。
「欧米のような医療全体の崩壊というレベルではない」にしても、油断するとすぐにああなってしまうのではないかと思いますが……
感染者のうち、感染経路がわからない人が増えているのも厳しい状況だと思いますが……

追加

4月5日に新しいメッセージが出ています(新型コロナクラスター対策専門家より【感謝とお願い】)。

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